いろいろと考えさせられるのですが、とくに第4章と第5章は
ものすごく色々と考えさせられます。
そのうち、4章「本を読みに来る人」と第5章の「この胸に刃を立てれば」がいい。
今日はそのうち、第4章を紹介。
第4章に至るまでのストーリー
娘瑞穂がプールの事故により脳死状態に陥るも、臓器提供の意思を拒否し、薫子は脳死判定をしない決断をする。
その後、薫子の驚異的な頑張りにより瑞穂を在宅介護する。また、夫の和正の経営するハリマテクスの技術により、瑞穂の意思が戻らないものの、脊髄に信号を送ることで体を動かすことができるようになる。
そうして、数年が経過する。
第4章のあらすじ
読み聞かせの先生
瑞穂は相変わらず意識を戻さないまま、特別支援学校の2年生となる。
瑞穂は意識を取り戻さず、学校に通えないため、訪問学級として先生が定期的に通ってくる方式が取られていた。
2年生の担任は新章房子と変わった名前の先生で訪問のたびに瑞穂に読み聞かせをしていた。
薫子がある日席を外した際に、新章が読み聞かせをせず、ぼーっとしているのを見て、新章に対しある疑念を抱く。
雪乃ちゃんの募金活動
場面は変わり、江藤雪乃ちゃんという難しい病気にかかり心臓移植手術のため、渡米し手術を受けるための費用を稼ぐため、募金活動をしている「救う会」に、ある日新章房子が加わる。
あまりにも熱心に募金活動に当たる新章房子に「救う会」の代表が話しかけると、新章は臓器移植法に対する熱い思いをはき出す。
「子供の死を受け入れたくなくて、親のエゴで臓器提供の意思を拒否し、脳死を受け入れないということが日本では許される。
海外であれば、否が応でも脳死状態であれば、死亡と判定されて臓器移植に回されます。そうすれば、臓器を必要とする人のために莫大な金を払って渡航する必要はない」と。
募金活動を続けているある日、雪乃ちゃんはある日発作を起こし、あっけなく亡くなってしまう。
「救う会」は解散式を開き、そこで雪乃ちゃんの両親がお礼の挨拶に立つ。
その中で、雪乃ちゃんの臓器は移植に使われ、4人の子どもたちの臓器に使われることが語られる。
それを聞いた新章は、肩を震わし、嗚咽しながら泣くのだった。
再び読み聞かせの先生
日が変わって、新章はいつものように瑞穂に対し読み聞かせを行う。
読み聞かせが終わった新章が薫子を話があると呼び止める。
そこで語られた内容は・・・・・
見どころ
あらすじ長かったんですけど、詳細に書かないと第4章の良さが分からないかなと。
見どころの一つは新章が語る臓器移植法への思い。
あまりにも長くて熱いので、要約にしましたが、ぜひ生の文章を読んでほしい。
心が動かされるものがありますよ。
それから、もう一つの見どころは、最後の新章が語る真実。
衝撃すぎです。
そして、ぼーっとしていたことの理由も併せて語られます。
その意味もなるほどなと思わせるものがありますね。
あと、読み聞かせの絵本の「カザフキグサと子狐」もいいんですよね。
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