この世には狂ってでも守らなければいけないものがある。そして、子供のために狂えるのは母親だけなのby 人魚の眠る家

人魚の眠る家は間違いなく名作ですね。

人の生死とは何かを考えさせる作品です。

そして、最後の第6章は魂が人にはあるのかがテーマになっています。

前に書いた人魚の眠る家の書評はこちら

死とは何かを問いかける「人魚の眠る家」について語るよ

第4章の展開が面白い「人形の眠る家」

すでに死んでいる人間の胸に包丁を刺す、それでもやはり殺人罪なのでしょうか by人魚の眠る家

瑞穂が現れる

瑞穂がもうすぐ四年生になろうとする3月31日の午前3時過ぎ

母、薫子は誰かに呼ばれたような気がして目を覚ますと、

そばに瑞穂が立っていた。

瑞穂との会話

瑞穂は薫子に話しかけてきた

ママ、今までありがとう、と。

それに対し、薫子はこう尋ねた。

「もう行くの?」

うん、と瑞穂が答えた。

さようなら、ママ、元気でね。

さようなら、と薫子は答えた直後、ふっと瑞穂の気配は消える。

通夜での妻との会話

その後、主治医に臓器提供の意思を表示し、脳死判定の末に瑞穂は脳死と判定される。

瑞穂の通夜の席で夫和昌は、薫子に声をかける。

「君には苦労をかけた」

「苦労だと思ったことはないわ。幸せだった。傍目には狂ったように見えたとしても・・・

この世には狂ってでも守らなければいけないものがある。そして、子供のために狂えるのは母親だけなの」と。

主治医進藤との会話

その後、主治医進藤が駆けつける。緊急のオペが入って遅れてすみませんと現れる。

そして、進藤は焼香後、和昌に声をかける。

「いつお嬢さんは亡くなったと考えておられるんですか」

と問いかける・・・

幾つかのやりとりの後に進藤が一つの考えを示す。

そう考えるのも悪くはないか、と和正は思った。とこの小説は締めくくられる。

まとめ

最後の第6章は、魂と人の生命との関係がテーマです。

瑞穂の魂に触れ、その気配が消え去ることで娘の死を受け入れることになります。

果たして、魂と言うものが本当に存在するのか・・・

それと、進藤の考えが最後に示されるのですが、それがちょっと意外な答えです。

そして、すこし胸の奥がちょっと暖かくなるような、そんな良い答えなんですよね。

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